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2つの国のモカ・コーヒー
2つの国のモカ・コーヒー
- ■2019/09/15 2つの国のモカ・コーヒー
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日本でストレート・コーヒーの代表といえば、戦前から『モカ』です。
コーヒー伝播の歴史は、原産地のエチオピアからアラビアへ伝えられ、より良い自然条件の中で栽培に成功し、そして、このアラビアのコーヒーが、アラビア半島南西の港「モカ」から積み出されそのコーヒーが「モカ」と呼ばれるようになったのです。
そして、ヨーロッパに伝わったのもこの『モカ・コーヒー』であり、世界の生産国へ伝わりました。
これが現在アラビカ種と言われているコーヒーです。
ところで、アラビアのコーヒーの苗は生産量を上げるためにアラブ商人により、再びエチオピアに運ばれ栽培されるようになりますが、エチオピアで栽培された豆も、 アラビアのモカ港から運ばれたのでやはり『モカ』と呼ばれました。
1628年に、オランダ商人が40袋をモカ港から買い付けたのが、『モカ・コーヒー』の始まりとなり、その産地は、イエメン(アラビア)及びエチオピアのものの2つがあった。
その上、1804年アメリカまでもがモカに商館を設けるほどでした。
しかし、モカ港はその後砂に埋まり「港」としての機能を失い、コーヒーの積み出しは、ほかの港に移りましたが、コーヒーにはそのまま『モカ』の名称が残っています。
現在、イエメン産の「モカ」は、日本では『モカ・マタリ』と呼ばれています。マタリは、産地バニーマタリを指し、モカ・マタリは積み出し港名と産地名が合体した名称です。
一方、エチオピア産の『モカ』は、現在は『ハラ―・コーヒー』とか、『モカ・ハラ―』と呼ばれ、ジブチ港から輸出されています。
同じモカ・コーヒーと呼ばれているものの、豆の形状に大きな違いがあり、イエメン産モカ・コーヒーは【モカショートベリーコーヒー】と呼ばれ、豆の形状は名前の通り小粒なサイズが短く、エチオピア産モカ・コーヒーは【モカロングベリーコーヒー】と呼ばれ、豆の形状は比較的大粒でサイズも長いのが特徴です。
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